『悪夢』

走る、走る、走る。全力で走っても、いつまでも目的地は遠い。
唐突に転んだ。絶望感と同時に、布団の上で覚醒した。

夢、だった。
何に急いでいたのかも思い出せない。
でも。
恐ろしいほどの寝坊だ。準備をして一気に駆け出す。
駆ける、駆ける、駆ける。
ああ、なんて遠い。なんて、とんでもない事態。けれども、僅かな可能性があるのだから全力で急がなくては。夢の中の時以上に勢いよく、駆ける。急ぐ。目的地は…

そして、再び、目を覚ます。
疲労と、混乱と、呆然、困惑の中から、状況と夢と現実を振り分ける。
時計を見れば、時間は早い。急ぐことも思い当たらない。

けれど、今が夢で無いという確証に自信を持っていいのか、戸惑い続ける。

 

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テーマ:夢/2019.10.05.

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